一般社団法人の診療所も必要となる届出
更新日:9月26日

本日は診療所を経営されている皆さま向けのお話です。
診療所の多くは、個人開業もしくは医療法人によるものです。
開業した医師も、診療報酬が大きくなってくると所得税も気になるし、そろそろ法人へということになりますが、医療法で定められている医療法人の設立には知事の許可を得るための大きな事務負担が必要です。しかも、設立許可の申請は年に2回しか機会がありません。
そこで、昨今、流行っていたのは、いつでも設立できる非営利型の一般社団法人を設立して、診療所を開設するというものです。診療所の開設は、医療法人でも一般社団法人でも保健所への届出が必要ですが、一般社団法人の設立には知事の許可は不要です。
さて、開業医が医療法人を設立すると、税務的なメリットがあります。一方で、運営管理は煩雑になります。毎年、決算の都度に事業報告書を届出、さらにそれを登記し、登記が済めばまた届出。2年に1度は役員変更届をし、さらに理事長の重任登記、登記が済めばまた届出。法人の規則(定款)を変えるにも、知事の認可が必要で、毎年の届出が適切にされていなければ、その認可も下りません。
これは、医療が生命に関わる重要な行為であること、それを業とする法人が適切な運営がなされているか監督官庁が注視しているということです。
一方、一般社団法人は一般の法人です。代表理事は医師でなくとも構いません(医療法人の理事長は必ず医師)し、株式会社に近く、機関設計が自由です。知事等の監督の対象でもありませんでした。行政書士らしい話をすると、医療法人の設立は知事の許可(行政庁の審査を受けて、その判断ではじめ許されるもの)が必要ですが、診療所の開設は保健所への届出(届出というのは行政庁は判断せず、不備がない資料を提出すれば完了)のみで足ります。
今回の措置は、一般社団法人の診療所も増えてきたので、そろそろ、監督しなきゃねということになります。
診療所を開設している一般社団法人にも届出が義務付けとなる書類は以下の通りです。
①事業報告書
②貸借対照表
③損益計算書
対象は、令和8年度事業分から(届出は令和9年度以降開始)となります。
届出先や方法は都道府県により異なりますので、あらかじめご確認ください。
なお、医療法人でもこれらの届出がされておらず、何かのタイミングで発覚し、まとめて過年度分まで提出する必要のある法人もちらほら見かけます。
おそらく、設立までは専門家についてもらっていたものの、設立後、毎年の税務は、税理士さんには依頼しても、毎年の届出の存在には気が付かなかった先生もあるのではないでしょうか。この機にぜひご確認ください。
なお、この様な届出関係は我々、行政書士の専門分野ですので、宜しければご相談ください。



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